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その人は真っ赤で今にも履き潰れそうなBOOTSを履いていて、ピッタピタの
ブーツカットデニムで頭はカーリーヘアみたいな感じ。
鮮明にその姿に衝撃的な「格好良さ」を感じたのは今も目の奥にその姿が宿って
いるということ。自分にとっての伝説的な(あくまで個人の)出逢いがそこには
あったんだと思う。口数が多い方ではないであろうその人は洋服は語ることでは
なくて「着てみるもんだ」と僕に言った。
僕はそれまでちょっとした古着のブーツカット(例えばリーバイスのデニムの517
とかツイルの素材とかコーディロイの519なんかを自分でシルエットを直したり、
でもそれはのちに悲劇的なシルエットを生んだり)は穿いたことがあったのだけれど
基本的にはあまり好みではなかったのかもしれない。
その人が穿いているブーツカットはあまりに細くて、『僕にも穿かせて下さい』と
言ってフィッティングルームを借りた。
『一番上のボタンが・・・いやいや、ジップすら上がり切らない!』フィッティング
でもがく僕『あの〜閉まらないんで、もう一つ上のサイズってありますか?』
「ちょっと見せてみろ」とその人。「あ〜普通、普通。デニムなんて伸ばして穿くもんだよ」
『・・・!?(嘘でしょ!!伸びるって!?)』
「俺もいつも最初はそうだよ」と普通の声。
『じゃ、じゃあこれで。コレ下さい』
「おう、ありがと」
チーン(レジの音。ただしレジがあったのかは憶えていないけど)
>>>
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その人は真っ赤で今にも履き潰れそうなBOOTSを履いていて、ピッタピタの
ブーツカットデニムで頭はカーリーヘアみたいな感じ。
鮮明にその姿に衝撃的な「格好良さ」を感じたのは今も目の奥にその姿が宿って
いるということ。自分にとっての伝説的な(あくまで個人の)出逢いがそこには
あったんだと思う。口数が多い方ではないであろうその人は洋服は語ることでは
なくて「着てみるもんだ」と僕に言った。
僕はそれまでちょっとした古着のブーツカット(例えばリーバイスのデニムの517
とかツイルの素材とかコーディロイの519なんかを自分でシルエットを直したり、
でもそれはのちに悲劇的なシルエットを生んだり)は穿いたことがあったのだけれど
基本的にはあまり好みではなかったのかもしれない。
その人が穿いているブーツカットはあまりに細くて、『僕にも穿かせて下さい』と
言ってフィッティングルームを借りた。
『一番上のボタンが・・・いやいや、ジップすら上がり切らない!』フィッティング
でもがく僕『あの〜閉まらないんで、もう一つ上のサイズってありますか?』
「ちょっと見せてみろ」とその人。「あ〜普通、普通。デニムなんて伸ばして穿くもんだよ」
『・・・!?(嘘でしょ!!伸びるって!?)』
「俺もいつも最初はそうだよ」と普通の声。
『じゃ、じゃあこれで。コレ下さい』
「おう、ありがと」
チーン(レジの音。ただしレジがあったのかは憶えていないけど)
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