ヒトリゴト歩き

DESIGNER / URANO TAKAHIRO

March 2010







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暖かくなって焦っている。
うれしいんだけど、どうしたって季節感の中で仕事をすることが出来ない僕ら
仕事は今は秋の企画やらだったりするからあまり暖かくなってしまうと頭の中
の風景とのギャップが出てきて混乱してしまう。

昨夜も気がつけば深夜の0時を過ぎてスタッフと2人あれこれと話をする。
他愛もない話から生まれる様々な物語はとても多いから。

結局独り事務所に残って最後の片付けをして終わったのは日付を越えて随分と
時間が経ったあたり。部屋に戻ってわずかな時間を少し酒を飲みながら本を開
くいつものわずかな時間。その前の日に古本屋で買ってきたちょっと気になる
本。いろいろな考えが頭を巡る。
様々な人がこの世界にはやっぱり生きていて、様々な取り組みをしていること
を本の中に事実として発見する。もちろん目の前で起こっている事実ではない
のだけれど、それは頭の中ではごく極めて近い距離で起こっているホントの出
来事だということ。そんな中から自分に置換えて考えてみる試行の時間。
酔いは回る。
出来ることがなんなのかを模索しながらも、それはきっと宛のない旅と同じだ
から。自分に結びついたことなのか。否か。 

いろいろなチャレンジにも取り組みながらも、現代社会にいまいち溶け込みが
合わないのか、いやただついていけない頭なのか。リセットリセット。
冷蔵庫みたいに頭をcoolに戻して。






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ドロドロドロ・・・と鳴るエンジン音。
駐車場にはしっかりとカスタムされたショベルヘッド。
暖かくなってきたのでお店に単車で来てくれる人が増えたら楽しいですね。

話は変わってライブ感ってのを大切にしているというか、ちょっと違うか。
ライブな感じしか得意ではなかったということ。
今でこそこうしてBLOGだメールだとなんとかパソコンに触っているけど
未だにその確かな仕組みすら分かっていないと感じたりよく思う。そうい
えばパソコンに向かって仕事をすることが多くなった。絵も下書きは手で
書いて最後はパソコンでそれを読み込んで仕様書と呼ばれるきちんとした
指示書に書き直す。いいとか悪いじゃなくてさ、そうなっているというこ
と。不思議なこと。数年前の僕には出来なかったこと。
きっといろいろなことが変わっていっても確かなことは目と目を合わせて
人と触れ合うことだってのは変わらないと思うし、そう信じていたい。
でも様々な便利というかあらゆるツールというかが広がっている世界を知
ることで少しはまたライブ感を取り戻せるかもしれないと教えられる。
一概にデジタルは×でアナログが◯とは言い切れない時代なのかね。

さてさて、そんな今日も少し東京は暖かくなってきたので秋に作ったレザー
のシャツを着てその上にはモフモフしたベストを羽織って、んで珍しく
ハットに黒ぶちメガネなわけでして。
照れ臭いので自分の写真は載せませんが。
革が持つアナログ特有の素晴らしさを感じていたところです。
忙しさってのはいつも変わらずですが、なんとなくさすがに日曜日なので
少しだけのんびりとしながらって仕事しておりますが。

困ったことに日常の足君であるスクーターが壊れてしまってエンジンの
調子が悪い。アレコレやっても治らない。忙しくてバイク屋さんに持って
いく時間すらもったいなく感じている日々の中で自分に出来ることをあれ
これと考える。

地元の大きな湖がとてもとても汚れている時代があった。もちろん今もす
ごくきれいって訳じゃない。精密の街でジャンジャンと汚染した排水を流
しこんでいた時代があったからってのが理由だ。

「昔は泳げた」 

幼少期をその近所で過ごした親がそう言っていた。

いつからだったかさすがに清掃活動をPRするコマーシャルが始まった。
小さな子供の声が言う。

『出来ることから始めよう』

ゴールが決まれば走るだけ。問題なのはゴールが見えないこと。
確かにそれはそうなんだけど、やっぱり出来ることから。
すごく単純だ。

自分に出来ることを考えよう。
そして始めよう。 





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暖かくて甘い缶コーヒーとそしてプリン。
生花はすぐに寒さでダメになってしまうからと飾られた造花の花は色を
褪せることことがなくてそこに佇んでいた。

僕は新しいピースの封を切って口元に近づける。
懐かしくて不味い煙草の匂いがする。

線香を手向けたことは考えてみれば一度もない。
なんとなく柄じゃない気がしてね。

プリンと煙草のミスマッチ。
なんだか変なモンだと思う。






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死はいつも自分の身の周りにいて少しづつ近づいてきて。
時々は仲良くなれたり、そうじゃないときもあったりしてさ。

昨年なんかは立て続けに自分にとっての2人の祖母が亡くなった。
もちろんおかげでテンヤワンヤの忙しさだったり、仕事の上でも
人に迷惑も掛けた。

祖母が亡くなる、いなくなるということ自体を自分自身が受け入れる
のに随分と時間が掛かっている。今ですらそれは昇華できていないこ
とだからだ。随分と長いこと時間を掛けてその準備をしてきたつもり
でいたし、往生と皆から言われるような、そう想われるような2人だ
ったし、僕自身そう感じたからそこに悲しみというものが薄かった気
はしている。それでも釈然としない自分の中でのわだかまりのような
そんなものが残ったままだ。

同じようにこの目の前の墓に刻まれた名前の死者がいて。
そいつはずっと僕の胸の中で眠ったままで。
歳もとらずにずっと生きているんだわ。
きっと墓なんてこじんまりとした中には収まっていないと感じながら。



祖母の一周忌の帰り道。
沢山の雪が降った。
こんな季節の不思議な雪。

もう1人の祖母はクリスチャンだったから一周忌とかそういうのはない。
だからいつでも忘れないようにしなければって、想う。

寒空の下で

リンゴの木を眺めながら





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辺りや山の上にはまだしっかりとユキが積もっていて、吹く風はまだまだ
とても冷たくて。
墓参りって行っても山の裾野のその場所はとても寒くて一緒に一本煙草を
吸ってやれるくらいの時間しかそこにはいることが出来ない。祖母の法事
の帰りに立ち寄った、彼の墓標の前で。







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早いものでもう一年近くの歳月が流れる。 

春を告げるような風が吹いたあとのこんな日、田舎の外では雪が舞っていた。
祖母が亡くなった時、火葬場の側の川沿いには桜の花が咲いていてお葬式を
したお寺も桜で目の前が見えなくなるほどだった。あとひと月もすればまた
そんな季節の光景が目の前には広がるのだろう。

命日まであとひと月を残しての祖母の一周忌の法事で少し東京を離れていて。

それでも行帰りのバスのなかではずっとアレコレ資料を広げて物書きみたい
な作業をしていて。

あんなに何年も寝ていたハズの実家のベットでは慣れないせいか首の調子を
悪くして。

明け方まで実家のこたつで独りビールを片手にまた紙を広げて。
そんなことの繰り返し。

繰り返し。

繰り返し。





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お昼のゴハンを食べていてTVのチャンネルを変えていて、そんなとき。
今日は何の日的な枠。

観終わってしばらく頭を打抜かれたようなそんな気がした。

『食足世平 (しょくそくせへい)』

-食が足りてこそ世の中が平和になる-

「食の仕事は、世の中に幸福を生む「聖職」である」


僕は今の仕事柄ウェイトのコントロールをしている。元々肥りやすい体質でも
あるし、自分の体型がダイレクトに自分のモノ作りに大きく反映されるためで
もある。朝起きると体重計に乗り、女の子みたいに手帖にそれを記す。
昔はスポーツもやっていたからそこそこの大食漢。といっても知れた量だけど。

今は食べ過ぎないように常に気を遣ってはいるつもり。
自分への戒めみたいに食べれない量を注文しておいて、まんまとそれを残して
みたり。(それでも大半は周りにいる誰かが食べてくれる)そんなことで自分
をコントロールしている。お米は週に一度か二度くらいしか食べない。元々お
肉はあまり好きじゃないからほとんど手をつけない。野菜好きだから自分とス
タッフの食事を作る時もほとんど必ずテーブルにはサラダか野菜だけのモノが
ある。だいたいはそれを僕は食べる。 

食足世平って意味はすごいと思った。すごく、すごく、すごいと想った。

そして同時にそれをニュースや報道で目の当りにしているにも関わらず自分が
いかにそういった感情に対して疎かったのか恥じらいすら感じ、怒りも覚えた。
情けないと想った。
自然の災害やテロや戦争やさまざまなことが起こると、その先には必ず食料を
確保する為の暴動だったり、険悪な出来事が起こる。そんな世界があることを
知っていながら、頭に在るハズでありながら自分がしていることだったり。
すごく反省しなければいけないことだと思った。お金を払っているのだから残
しても良いだなんて安易な自分にガッカリ。情けなく想った。

食べることや眠ることを制限されるととても人は辛い。
だから拷問だったりとかそういうことにだって使われる。
空腹だったらイライラしやすい、力が入らない、いろいろ思うのに。
なんでそんな当たり前のことが良く分かっていなかったんだろうって。

僕の実家では父上がお米や野菜を作っている。
生まれながらにずっと当たり前に食べ物は目の前にあった。
あまり食べない家庭だからどちらかと言えば余るくらいの家だ。
仕事を始めてからはあまり手伝うことも出来ずにいながらも、送ってもらった
お米を当たり前のように食べる。もちろん食べる前に必ず手は合わせるものの
それは一体なにに対してなのか? 
食べるという行為、その命を頂くということ。
きっと祈りはそれだけじゃいけなくて、食べれない人たちに対して自分は食べ
られるって感謝もしなきゃいけない。そしてそんな世界を早くなくさないとい
けないってこと。偉そうに家族だFAMILYだって口でいいながらまだまだ全然
浅はかで思いやりなんて足りていない自分に対してなにかを罰しなくてはいけ
ないと想うんだ。

良く遊びにわざわざ遠くから来てくれるFAMILYが前に言ってた。
「僕は出されたゴハンを残したくない、作ってくれる人に申し訳なく思っちゃう」

そんとき僕は
「俺も昔はそうだったけど今じゃ全然気にしない」って言ったんだ。

無関心でいることがやっぱり大きな落とし穴だね。
なんでそんな当たり前のことを見落としたんだ。

日本が裕福な国だとかそういうことを言いたいんじゃなくて、人独りがなにを
想うのか。じゃぁ足りない場所や人に食糧を届けたいってことでもない。
だって僕は「食」に直接結びついた生活や仕事をしているわけではないから。
でもそれはきっと「食」だけの話ではないのだろうから。
僕は僕で「食」にいつか辿り着くなにかをしないといけないんだって。

-食が足りてこそ世の中が平和になる-

に辿り着いた世界はきっと今より遥かにとても素敵な世界だと想うんだ。 

そう想う。

普通のお昼のTVの中に素敵な話があったんだ。






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真夜中にフラフラと頭の中が動き出してアレコレと辿り着くことのない様々
な想いが巡る。本の中に住む住人の僕は大きな扉を力一杯叩くのだけど、そ
の音は組石の隙間に吸込まれるみたいに消えていった。
どうしようもない悲しい出来事や自分の力ではどうにもならないことばかり。
大きな流れに身を任せながらそれを止めることも肯定することも出来ずにい
る中で、どちらともつかないため息を吐く。開いた本は開かれたまま。そこ
では錆ついた宴が始まっていた。
低く寂れた唄が聴こえてくる。小さな燈台の上でキャンドルは灯を放ち続け
ていた。灯火が辺りを照らし揺れる影が大きな形を描き続ける。

卵が割れた朝
偏見の日曜日
土のように固くなったパン
聖書を開く男
薄化粧の女
辿り着かない夢
さばけたズボン






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なにやらおかげさまでちょいちょいシャツなど入荷したばかりのモノが
売れて下さっているようでうれしいです。うちの方でもチェックのシャツ
が早速カラー切れをおこしています。僕とお揃いのカラーも昨日一枚とあ
る方が買って下さってあと一枚になりました。いろんなことにやっぱり感
謝しないといけません。

店長の方にも書いてあると思うんですけど最近はいくつかうちだけじゃな
くてチラホラ他のブランドさんのアイテムも増えてきています。不思議な
縁で結びついた独自の世界の見方やスタイルを持った人たちと触れ合う中
で、大切に置かせて頂けたらと考えております。

元々は販売員やいろいろなブランドを渡り歩いた経歴を持つSKEILさんは
もう随分と長いこと人間的にはお付き合いがあって以前は仕事で関わって
いたのが延長してこうやってラフでフレンドリーなお付き合いまで発展し
てやはりうれしいこと。

junongliezz(ジュノングライズと読みます)意味は忘れちゃった・・・。
あんまりないんだっけ??造語だよね?ぶっちゃん。
若いエネルギーのある人にはやっぱりすごくすごく刺激を受けます。
こいつも元々は仕事の付き合い?いや違うか。まぁいいや。
プライベートでも最近は勝手に僕のお伴として遠征に同行してもらったり
年齢は随分と離れてはいるんだけれどそれを感じさせないある種のオーラ
みたいなすごくパワー感を感じます。
こういうというか若くて自分でブランドなんかを立ち上げている人間に合
うと気がつかない間に自分も時間の経過を感じずにはいられません。僕も
初めてこの業界というには大袈裟ですけど最初のお店を出して立ったのは
21歳だったので周りには目上の方しかいなくてずっとそんな気分でいたの
ですが最近は自分よりずいぶんと若い人たちがいることが不思議な気がし
ます。

もっと今後はいろんな意味でセレクト出来たら楽しいなと思っています。

詳しい紹介は店長の方からで。


さて、昨日も日付を通り越して随分と仕事をしていて夜中に商品だったり
近況だったりをメール頂いていたりして。それもとてもうれしいことです。
朝は10時出社ですがちょっと自信がないんです。時々寝坊もしてしまいま
す。でも夜は強いんです。典型的な夜型人間のようでしてお酒を飲まない
限りはほぼ就寝しません。
そんなわけで昨日もメールを頂いたのは1時近辺だったり。ありがとうござ
います。すぐに返せる時とそうでない時がありますが必ずお返事致します。
お気軽にどうぞ。
結局スタッフが帰ったのが2時辺り。僕はそのほんの少し前に先に上がって。
帰っていくスタッフのバイクの音を部屋で聞きました。

10時〜0時確かに少し長い勤務時間。勤務とかそういう感じじゃない職場で
すけどね。特になにか仕事を与えて仕事をするスタイルではないので個々に
会社と自分にとっての必要な仕事を見つけ出し勝手に動く。それが基本だと
僕は考えていて。
仕事ってそういう風に自分で作り出すもんだと思ってやってきたし、まぁ
独りっこ仕事が昔から僕は当たり前で上司も部下もいなかったし、大きな組
織みたいなとこにいたこともないからなにか指示をして仕事をするというの
がわからないんです。だから少しも一番偉いって自覚もないし一番上として
の会社のなにかをしろっていうのがわからない。もちろん態度は一番大きい
ですけどそれは昔からだから仕方ないかな。

ちょっと書物をしていて自分の会社に関して書いていた。
なんのタメってわけでもなかったんだけど自分の頭の中や今後やりたいこと
をまとめていて。なんにおいてもまず書くことから始めるのが僕のスタイル。
スタイルというかそうしないわけにはいかない。そうじゃないとなにもうま
くまとめることが出来ないからだと思うんだけど。

こんな感じ

「遊びで仕事は決してしない。なぜなら僕らは、仕事とはプロフェッショナル
 でなくてはならないから。ただし仕事を遊びのように楽しくこなす。そうい
 う会社でありたい」

だから?って感じなんだけど。自分の仕事の考え方は時々話すんだけど。
楽しいことに貪欲に、ストイックな程に追いかけていたい。

仕事が終わってすぐにお風呂に入って歯を磨いて。そのまま本を片手にグラス
を片手にベットの中へ。一時間からその少し先くらいまでいつも読書。
仕事時間以外の僅かなプライベートというのかな。でもそれ以外は仕事。
他にやることがないからね。




なんだかヘンテコな文章だ。










0051

















































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