僕のアイテムたちは四季という季節の中で、その季節の中で生まれてくるちいさなものがたりに
沿って生まれてきます。
そうでないと彼らが一人歩きしてしまうような、そんな気分になるから。
伝えるのはすごく難しいのだけれど。

かといって僕は物書きでもないし、自分のことはジプシーであると思っているから、大したことは書けない。
でも、できるだけ大切に、いやありったけ大切にそれらを具現化しているつもりでいる。
ただの自己満足。
無数の服の中で、その世界の中で埋もれていいそうな不安の中で、ちっぽけな存在であってほしい。それは
あくまで僕自身でなく、僕らの生み出すものが。そうでなくてはならないと思いつつ、反対側では自分しか
売り物がないと思いつつ。いつも奥歯が歪んでいる気持ちになってしまう。
沢山の才能が眠っている世の中だなぁ、と思う。もっともっと沢山の偉大な才能が沢山埋もれている。
僕なんてとてもその一つではないのだけれど。すごくもったいない。
なにか自分なんかで手が貸せるものなら、精一杯なにかをしてあげたい。これも自己満足だが。

ちいさなものがたりがないと先へ進めなくなってしまう。逃げなのか?なんなのか。
秋は六つの黒グラスのものがたり。
さていまペンの進んでいない冬は・・・。
まだ夏がやってこないのに。