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サンドイッチを食べる黒いちいさなくじらみたいなかわいさで生きていけるなら
とってもそれは素敵なことだと想うな。

さくらんぼを食べた跡のシミが消えないように、想いは思いの中をぐるぐるぐるぐると
廻る。

巡る季節は誰にもとめられないし、あるとっても偉い人なら突然のある日それをとめる
ことも出来るかもしれない。

ちいさなコインをめぐる旅は終わりを告げず、焼けた地図を見つめ続け探し続ける。

ある晩のこと、空から雲が落ちてきてこう呟いた。

『とどまっているその場所は、君の納得加減に関わらず、君が望んだことなんだ』

ある朝のこと、目が覚めたらとなりには知らないネコがいた。

その日のお昼にはスパゲッティを茹でた。

夕方にはネコはいなくなっていた。

本のしおりはまだ、そのページを指したまま。

忘れかけた古びた写真はまだテーブルに残ったまま。



I LOVE YOU !!



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