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普段からあまり外には出掛けなくて、時々ふと時間を作って外に
出てみる。
とりわけ渋谷だとか原宿だとかの辺りには平日の昼間でも沢山の
人が歩いていてただただそれに驚く。
数年この場所に住んでみても未だにその風景や空気に自分自身は
馴染むことが出来なくて、周りからはそれを今度は不思議がられ
たりもするんだ。

地下を降りるといつもの場所でいつもの笑顔。
とっても40歳を過ぎた風貌には見えないその人は相変わらずのモノ
作りをしている。

とてもとても大好きでついいつも買物をしてしまう。
普段からなにかモノを手に入れることの少ない僕にとって年に二度、
毎回の大きな買物。

いろいろと思いが巡る。

ありがたいと感じること。
悔しく思うこと。
自分へのこと。

諸々。

秋の空気はとても好きだ。

とてもとても。

春の空気が一番苦手なのは幼少期からの周りに馴染めなかった気持ち
だとこの間気がついた。その時は言葉にならなかったけれど、どこか
円の外側にいるような、未だにそんな気がしてしまう。

秋の空気の佇みに有難さを感じ。





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