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ちゃんとした写真を撮る暇もなかなかないです。
沢山の散らかった様々なこと、事柄、出来事を自分なりでもとにかく一度整頓
する必要があることは分かっていて、そうしなければあらゆることが行列をな
したままで立ち往生になることが分かっていて、それでもそれをする為の時間
が追いつかなくて、焦って空回ってばかりいる。調子の上がらない自分の単車
みたいなもんでさ、どうしてだろうと思ってばかりいても仕方がないから今日
も朝から動き回って少しでも効率よく、少しでも早くって。それでいて出来る
限りは丁寧に。あとはちゃんと想いが届くように。

朝に顔を出した革のタンナーさんも忙しそうで、そんな世の中だけど一緒にが
んばろうよって言ってくれる。お互い時間はないけど、今日は暑いし少しだけ
冷たいお茶でも飲んで行きなよって言ってくれる。それで話し出すとお互いに
時計を気にしながらも取り留めない次の話ばかりになる。
それぞれの想いを、形にすること。
自分たちが出来ること。今出来ることってそれしかないもんねって。

一つだけタンナーさんが言ったことで大切なことを書こう。

「きっと革なんて専門的なものだし、普通の人が見てすぐにそれが良い革であ
 るかどうかなんて分からないよ。でもね、うちはどこにも負けたくないって
 思ってるんだよ。それはきっと使っていって5年後、10年後にやっと分かる
 それが革の答えでしょ。その為にねうちは原皮(色付けする前の段階の革ね)
 の一番高いのを買うんだ。その答えが見えるのはずっと先なんだけどね。目
 先だけを見てもダメ。少なくともうちはそういう会社だし、そうやり続けて
 きたからね。これからもそうで居たいと思うんだ。そしてね、それはきっと
 革に限らずみんなそうだと思うんだ。長くちゃんと、そして深く愛されるこ
 とってそうあって欲しいと思うんだよね。
 ・・・だから確かにうちの革は高いってすぐに言われちゃうけどね(笑)」

その革自体の話じゃなくて、モノを生む者としていろいろな意味において僕ら
はそうあるべきだって言う話をしていた。いつも言う通りもちろんそれが正し
いってことじゃない。あくまで自分たちにとって正しくある道の話しだし、そ
れが好きだってこと。それを好きでいる為に努力するってこと。好きなことを
やる為につらいことにも耐えること。


いろいろ話していてタンナーさんに言いました。

『でも、いつもうち量が少なくてごめんなさい(笑)』

「ま、いいんじゃない!(爆)」


カッコ良くありたいし、カッコつけて居たいけどつらいことも多いよねって言っ
てくれた。

展示会が終わる度に全部の工場さんや手伝ってくれてる方に言うんです。

「量が少なくてごめんなさい」って。「でものんびり付き合ってください」って。


東京は晴天でバイクでも風が熱いくらいです。
今日も読んでくれてありがとうございます。さてさて、時間割の作製など頓挫し
ているものを片付けてしっかり仕事します。



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THANKYOU for all my FAMILY and we are ONE FAMILY.

writing & photograph by JOHNNY BROWN


Garage EDEN "THEE REAL GARAGE SELECT SHOP"

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