***
深夜に冷えた空に向かって煙を吐き出す、真っ白く煙達は空に向かいやがて消える。
生きていることが、生かされていることがたまらなく申し訳なく想うのは小さい頃
からずっと変わらずにいて、別になんもトラウマとかあったわけじゃないけどそれは
いつも頭の隅っこどころか中心に根を張っていて、水をやってる程几帳面でもないの
に枯れることなく棲み続けている。
泥沼のような夜中に生きてきて、彼らが花を咲かせる時体中の血が大地へと向かい
僕はまるで極度の貧血を起こした患者のように、冷たいこぶしを握りしめる。
うまく言えない言葉が、消えたシャボン玉みたいにあたりを浮遊していてどうにも
ならない感情だけが容器に残るんだ。
どこかでネコの啼く声が聞こえてふと我に返る。
こんな深夜にさえ、机に向かうおかっぱ頭の可愛いオンナノコだっているのだ。
道に迷い、自分に嘆きながら懸命に糸口を探しながら彼女は働く。
街灯のない暗い夜道をあるくみたいに。
せめて自転車のライトくらいの微弱な灯火でもいいから彼女の暗闇の道を照らして
あげられたらどんなに自分の心にもヒカリが射すだろう。情けない夜空に僕は呟く。
嘆きの唄が頭を離れない。
センチメンタルなビー玉が道路の上に転がっているよ。
自分が、自分さえいなければあの羊達はこの世を去る必要がなかったのかもしれないって。
無心で今ここに辿り着き、なにが今まで出来ただろう?
迷いながらと崇高な裏切りの気持ちを抱えたまま、結局はただの流れに身を任せてきた
自業自得。ガンジスの河の流れの中に身を浸し、沐浴する勇気さえも持てない自分へ。
足音は早く、鼓動を撃つ。
ありがたいことは灯火のもとに、大切な時間を灯してくれる人々。
「この世だって棄てたもんじゃないよ」
誰かが言った。
「誰かじゃない、俺が変えるんだ」
べつの誰かが静かに言った。
僕には小さな力しか、小さな力さえあるのか分からないけれどおかっぱ頭のオンナノコを
照らせるぐらい。一生懸命自転車のペダルを漕ぐ。
どこまでも、どこまでも全速力で。
命を懸けて。
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深夜に冷えた空に向かって煙を吐き出す、真っ白く煙達は空に向かいやがて消える。
生きていることが、生かされていることがたまらなく申し訳なく想うのは小さい頃
からずっと変わらずにいて、別になんもトラウマとかあったわけじゃないけどそれは
いつも頭の隅っこどころか中心に根を張っていて、水をやってる程几帳面でもないの
に枯れることなく棲み続けている。
泥沼のような夜中に生きてきて、彼らが花を咲かせる時体中の血が大地へと向かい
僕はまるで極度の貧血を起こした患者のように、冷たいこぶしを握りしめる。
うまく言えない言葉が、消えたシャボン玉みたいにあたりを浮遊していてどうにも
ならない感情だけが容器に残るんだ。
どこかでネコの啼く声が聞こえてふと我に返る。
こんな深夜にさえ、机に向かうおかっぱ頭の可愛いオンナノコだっているのだ。
道に迷い、自分に嘆きながら懸命に糸口を探しながら彼女は働く。
街灯のない暗い夜道をあるくみたいに。
せめて自転車のライトくらいの微弱な灯火でもいいから彼女の暗闇の道を照らして
あげられたらどんなに自分の心にもヒカリが射すだろう。情けない夜空に僕は呟く。
嘆きの唄が頭を離れない。
センチメンタルなビー玉が道路の上に転がっているよ。
自分が、自分さえいなければあの羊達はこの世を去る必要がなかったのかもしれないって。
無心で今ここに辿り着き、なにが今まで出来ただろう?
迷いながらと崇高な裏切りの気持ちを抱えたまま、結局はただの流れに身を任せてきた
自業自得。ガンジスの河の流れの中に身を浸し、沐浴する勇気さえも持てない自分へ。
足音は早く、鼓動を撃つ。
ありがたいことは灯火のもとに、大切な時間を灯してくれる人々。
「この世だって棄てたもんじゃないよ」
誰かが言った。
「誰かじゃない、俺が変えるんだ」
べつの誰かが静かに言った。
僕には小さな力しか、小さな力さえあるのか分からないけれどおかっぱ頭のオンナノコを
照らせるぐらい。一生懸命自転車のペダルを漕ぐ。
どこまでも、どこまでも全速力で。
命を懸けて。
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